水上眼科ブログ

2023.06.27更新

コンタクトレンズは屈折異常を矯正するレンズですが、眼鏡と異なるのは直に眼に接して
いることです。そのことが使用を誤ると重大な障害をきたすことになります。
コンタクトレンズは 100%装用できることはありません。調子の悪い時(充血、眼脂、異物
感のある時)は使用を中止して眼鏡に切り替えることが必要です。
コンタクトレンズを外した直後に異物感があるときは、角膜に障害がおきかけていること
があるので、翌日の装用を控える等のコントロールが必要です。
多少の痛みはコンタクトレンズを装用することで、とれてしまいますが、そのまま使用し続
けると障害は悪化します。
コンタクトレンズを使用する方は、良好な視力が出せる眼鏡を持っていることが眼障害の
予防になります。
眼鏡が合わなくなったからコンタクトレンズにするというのは最もよくない選択です。
またコンタクトレンズは同じ規格でも銘柄によりフィッティングが異なります。
コンタクトレンズを変更するときはその銘柄のトライアルレンズでフィッティングを確認
してから変更しないと角膜障害をきたすことがあります。
コンタクトレンズは適正に使用すれば便利なアイテムです。気をつけて使用しましょう。

 

当院で経験したコンタクトレンズによる障害例
1)コンタクトレンズのアレルギー反応で結膜に巨大乳頭結膜炎が生じた例

巨 大 乳 頭 結 膜 炎

症状はコンタクトレンズが上方にずれる

 

2)適正使用していたワンデーのレンズで生じた角膜炎(多分不潔な水回りで装着した)

レンズで生じた角膜炎

角膜内皮の混濁と前房蓄膿を認める
症状は痛み・羞明・霧視

投稿者: 医療法人 水上眼科

2023.06.27更新

近視の進行を防ぐために

昔から言われていることですが

1 ものを見るときの適切な距離の確保(30㎝以下でものを見ない)

2 見る時間(長時間見ない、30分毎に目を休める。30秒以上遠方を見る)

3 寝そべって本・ゲームは見ない(見る距離がふらつくと近視が強くなる)

ものが見えるのは網膜にピントが合っている状態です。
ふつうは遠くのものは自然に網膜にピントが合います。
近くのものを見るときは調節筋(毛様体筋)が収縮して網膜にピントが合う(これを調節
といいます)のですが、距離が近すぎたり、長時間見ていると調節筋が疲れてきてピント
が外れるようになります。そうするとピントが外れるのが刺激となって、網膜にピントを
合わせようと眼球が伸びてきます。これが近視進行のメカニズムです。
近視の進行を予防するためには上記の3点に気をつけないといけません。

それでも近視が進行する場合は、オルソケラトロジー、遠近ソフトコンタクトレンズ、ア
トロピン点眼で進行抑制ができます。前2つが網膜にピントが合わないのをコンタクトレ
ンズで調整するのに対し、アトロピンは眼球の伸長を抑制します。
当院では低濃度アトロピンで近視の進行を治療しています。
結果は適正な姿勢で生活されているひとには効果がみられましたが、上記の3点ができて
いないひとは近視の進行がみられました。

投稿者: 医療法人 水上眼科